私の個人的な意見としては、生まれ育った文化が違う人と半生を共にするという点では、国際結婚も日本人同士の結婚も、そんな変わらないんじゃないかと思ってます。
だって、家庭文化って同じ国でもホントにバラバラ。細かいところでいえば、「え、バスタオル毎日洗わないの!?」「うちは週一回しか洗わないのか普通だけど!?」とか、トイレのフタを閉めるか閉めないかとか。笑
ね、家庭によって文化全然違うから、私は、全ての結婚は国際結婚だと思う。
ただ、そうは言いつつ、やっぱり国際結婚特有と思うことは確かにあって。
例えば、慰め方とか。
日本人の私は、同調文化の影響から、誰かが落ち込んでいると、まずは一緒になって落ち込みのテンションで慰める派(日本人だからどうなのか正確なところはさておき‥)。
一方、ベルギー人の夫は、例えば私が落ち込んでいると、落ち込みから気をそらそうと笑いに持っていく派。これが、私が落ち込んでるときにやられるとキツイ。「なんで私おちこんでるのにこいつはこんなテンション高いんだ」となってしまう。
その理由をね、ちょっと考えてみたんですよ。
今のところ私がたどり着いた考えは「日本人は苦しみに真正面から向き合うのが美徳と思う性質があるのに対して、ヨーロッパ人(ベルギーですが)は、無くせる苦痛は取り除く或いは気をそらすべきと捉える性質がある」のでは‥?ということ。
日本でヨーロッパ人が驚くすごいニッチなところが、「日本人医師の麻酔を極力使いたがらない姿勢」。歯医者でちょっと削るくらいなら、麻酔かけない医師が日本には多いし、べつにちょっと我慢すればいいくらいの痛みなら、日本人の私は、我慢できる。
一方ベルギー人の夫は、ちょっとでも痛みを感じるとキレる。なんで麻酔かけないのか、と。ヨーロッパ人は痛みに弱いといってしまえばそれでおしまいだが、多分「なんで痛くない方法が存在するのにあえて使わないのか」という不条理に我慢ができないのだろう。
これ、結構根深い問題で、確かに日本人は「あえて大変な方を選ぶ」「楽はイカン」の精神が生活でも仕事でも強い。
お産が多分いい例。日本では無痛分娩(無痛っつっても痛いらしいが)があまり推奨されない。「母になるんならこれくらい我慢しなきゃ」みたいな神話があるのだろう。
あと、泣いてる赤ちゃんへの対処の仕方にもこの違いが見られます。
日本だと、赤ちゃんが泣くと母が抱きかかえ、あやしてなんとか泣き止ませようとする。‥が、大抵そんなすぐには泣き止まない。一方ヨーロッパて赤ちゃんが泣くと即座におしゃぶりを与えて速攻泣き止ませる。
こんな便利なおしゃぶり、なんで日本ではあんまり使われないのかと疑問に思ってしらべたところ、どうも日本ではおしゃぶりが推奨されてないらしい。歯並びの問題とか、言語習得への影響とかが反対派の主張の模様。
でもさーこんなにおしゃぶり活用されてるヨーロッパでもみんなちゃんと問題なく大人になってるし、なんなら生産性は日本人より上とかいわれる事実もあるわけじゃないですか。
楽できて自分が幸せになれるためのものはどんどん取り込む姿勢は、日本人の私としては学ばされるところが多いわけです。
もちろん、苦労を選ぶからこそ鍛えられることっていっぱいあると思うのです。ほら、日本の学校では生徒自身が学校を掃除するとか、あれのおかげて日本は世界でも街の清潔度の高い国として知られてるし、キレイな街の方が俄然住みやすいし。
だから、どちらが良い悪いではなく、異文化の人と生活を共にして初めて得られる視点があるし、視点が多くなるといろんな立場で物事捉えられるようになるのは、悪くないな、ということ。
話がだいぶそれましたが、ベルギー人と一緒に生活してみて考えた、痛みへの耐性でした。
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